関税戦から通貨戦へ！人民元は一夜で7.4元を突破し急落、関税前に為替が沈没

アメリカが中国製品に高関税をかけ続けたことで、市場に不安が広がりました。投資家は人民元資産を売り、資本が海外へ流出。為替も急落しました。4月8日の夜、人民元の対ドル相場は一晩で7.3から7.4を割り込み、2022年の安値を下回りました。これは2007年以来の最低水準です。中国の金融関係者は、人民元安は輸出企業にとってプラスになると見ています。為替差によって関税の影響が軽くなり、国内消費にもプラスに働く可能性があります。人民元はここ2年間、6.6～7.4の間で推移していましたが、今回の下落はその範囲を初めて超えました。

4月9日、中共国務院はアメリカからのすべての輸入品に対して、合計税率を84％に引き上げると発表しました。また、アメリカ企業6社を「信頼できないリスト」に追加し制裁対象としたほか、さらに12のアメリカ企業を輸出管理の規制リストに入れました。これにより、米中の貿易戦争は一段と激化しました。

貿易戦争がさらに拡大すれば、米中の経済関係は過去最悪となり、完全な経済分断に進む可能性があります。アメリカが態度を変えるには、中国が大幅な譲歩を行う必要があります。たとえば人民元を切り上げることや、製造業をアメリカに戻すような実質的な対応が求められています。それがない限り、アメリカは圧力を続ける方針です。

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