【臨時住宅も年末まで…】「誕生日に何もかも無くなった」香港マンション火災から1か月  “未来が見えない”と語る住民の嘆き|TBS NEWS DIG

161人が亡くなった香港のマンション火災からきょうで1か月。突如、家を失い、いまも住居を転々とし、不安定な生活を送る住人に現地で話をききました。

先月26日に香港で発生したマンション火災。これまでに161人が死亡、いまも6人と連絡がとれていません。

近所に住む人
「(当時に比べると)眠れるようになりましたが、火事のことを思い出してしまいます」
「(住人は)いまでもかなり辛いと思います。心の傷は時間をかけてゆっくり癒やしていくしかありません」

火災から1か月。マンションの住人は。

陳さん(63)。友人宅から3週間前に政府が手配した臨時住宅に移り住みましたが、契約の都合上、年末までしか住むことができず、同じ敷地内の別の部屋に引っ越すことに。いまは毎日、少しずつ荷物を移しています。

陳さん
「(元々)中国本土からの人に貸し出す契約があり、部屋を出なければならないのです。(Q.1か月たっても落ち着かない?)落ち着いていません」

あのマンションには妻と娘の3人と8匹の猫と暮らしていました。

陳さん
「火災の日は私の誕生日です。誕生日の日に何もかも無くなりました。すべてがバラバラになってしまいました。一日中、ここに一人きりで、まるで遠くで拘禁されているようです」

政府は、部屋の所有者に対し、2年間に限り、年間15万香港ドルの家賃補助を支給するとしています。ただ、安定しない生活に、この先の将来はまだ見えてこないと嘆きます。

陳さん
「とても気が重いです。未来がみえません。(家賃補助がある)2年以内に何らかの解決策があればと思っています」

香港政府は、出火原因などについて9か月以内に報告書をまとめるとしていますが、住人が日常を取り戻すには、まだまだ時間がかかります。

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