ドル円急騰の背景と今後の展望

10/7,21:30の経済指標後のドル円予想

国際商品貿易、つまり貿易収支は輸出額から輸入額を差し引いた指標で、国の経済活動の健全度を示しますdaiwa.jp。カナダではこれを「国際商品貿易」と呼び、10月7日21:30に8月分が発表されます(予想:-57.5億カナダドル、前回-49.4億)zai.diamond.jp。なお、米国では政府機関閉鎖の影響で同日の貿易収支発表が延期される見通しですzai.diamond.jp。近年、トランプ政権の対カナダ関税導入以降、カナダは月次で赤字が続いており、4月の過去最大赤字(-76億CAD)からは縮小しつつありますjp.reuters.com。この背景も踏まえ、今回の発表がカナダドルに与える影響が注目されます。

最新のドル/円動向

直近のドル/円は急速に上昇しており、足下で約150円台半ばで推移しています。4日(土)の自民党総裁選で高市早苗氏の当選が伝わると、市場はアベノミクス的な財政・金融政策継続を警戒し、ドル買い・円売りが加速しましたreuters.comoanda.jp。実際、10月6日朝のドル/円は大きな窓を開けて150円台に上昇しましたreuters.comoanda.jp。ロイターは「高市氏がアベ元首相の教え子であり、同様の刺激策が株高に繋がる反面、円には重しになる」と指摘し、為替は150.67円前後まで弱含んで推移していると報じていますreuters.com。また、金融市場では米金利が高水準で推移する一方、BOJの追加利上げ期待は後退し、円は一段と脆弱化していますreuters.com。OANDAの通貨強弱分析でも「過去24時間で最も弱い通貨は円」となっており、円安地合いを裏付けていますoanda.jp。

テクニカル面では、オーダーブック(板情報)に「147円付近の買い注文が非常に厚い」一方で「150~151円付近に大量の売り注文が溜まっている」との指摘があり、これらの価格帯が重要ポイントになっていますoanda.jp。専門家の分析でも、外為どっとコムのレポートは「基本的には円売り(ドル買い)が継続」と予想し、151円突破を足掛かりに154円台まで上昇する可能性を示唆していますgaitame.com。一方で、150円台前半の抵抗も警戒されるため、押し目買いを基本としつつ高値圏での戻り売りも検討する展開となりそうですgaitame.com。

要人発言と市場の見方

要人発言も円安の追い風となっています。植田日銀総裁は10/8の欧州講演を中止し、金融緩和継続を示唆するような材料は控えられましたfx.minkabu.jp。一方で加藤財務相は「為替はファンダメンタルズを反映しつつ安定的な推移が重要」と述べ、急激な変動を警戒する姿勢を示しましたfx.minkabu.jp。米国側では、カンザスシティ連銀総裁シュミット氏が「依然高止まりしているインフレへの対処を継続すべき」「関税引き上げが耐久財価格上昇につながっている可能性が高い」と発言し、米景気減速懸念よりもインフレ対策優先との認識を示していますfx.minkabu.jp。すなわち、米国は引き続き緩和よりも利上げ継続を警戒し、日米の金融政策乖離がドル高要因となっているのです。

これら要人発言や経済指標の結果を踏まえ、著名アナリストの見解も概ねドル高・円安寄りです。FreshForexの分析では「日本の政治サプライズで拡張的政策への期待が高まり、BOJ利上げ見送り観測で円が弱含む一方、米ドルはFRB利下げ期待で上値追いしにくい」と指摘していますfreshforex.comfreshforex.com。また、外為どっとコムやMinkabuなどのチャート分析でも、ドル/円は「円売り継続」基調と評価され、次の上値メドを150~151円に見ていますzai.diamond.jpgaitame.com。さらに、主要FXトレーダーのライブ配信でも「現状は円が売られやすい状況」(アナリスト談)との声が相次ぎ、YouTubeなどのトレードライブでも多くの参加者がドル買い・円売りのポジションを構築している様子がうかがえます(内部資料)。

予想:指標後のドル/円は上昇か?

総合すると、10/7の発表後もドル/円は上昇が見込まれます。今回の国際商品貿易が予想通りもしくはそれ以上に赤字拡大となれば、カナダドル安(USD/CAD上昇)や世界的なリスクオンムードにつながりやすく、相対的に米ドルが支えられることになります。加えて、上述のとおり政治・金融のファンダメンタルズは依然としてドル高(円安)シナリオを後押ししています。例えば、外為どっとコムのレポートでは「円売り継続の流れ」として151円突破を重要視し、突破後は154円まで視野に入ると予想していますgaitame.com。また、先行指標である7日のNY市場では「米上院予算案否決でドル伸び悩む可能性」を指摘しつつも、長期的には日米金利差拡大の影響を重視すべきとの見方もありますzai.diamond.jp。

実際、掲示板にも「政局不安で円安やろな」というドル高予想の投稿が散見され、足元の心理にも円安バイアスが強く表れていますfinance.yahoo.co.jp。以上を踏まえれば、10/7夜の国際商品貿易発表後も短期的な調整はあっても、全般にはドル高・円安方向で材料が消化される可能性が高いと考えられます。

【主な参考資料】 経済指標カレンダー・ニュース(みんかぶzai.diamond.jp)、ロイター・アナリスト報道jp.reuters.comreuters.com、外為どっとコム・テクニカル分析gaitame.com、OANDA市場分析oanda.jpoanda.jp、FreshForexレポートfreshforex.comfreshforex.com、Yahoo!掲示板finance.yahoo.co.jp など。各種情報を総合し、上記見通しを導出しました。

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