日経平均“人民元”で一時200円超下落
上昇基調だった東京株式市場・日経平均株価が11日、突然急落、前日比87円94銭安の2万720円75銭で取引を終えた。
東京証券取引所から経済部・広芝学記者が中継。
このところ上り調子だった日経平均株価は、中国の動向に振り回される展開となった。
11日の東京株式市場は、国内の好調な企業決算を背景に日経平均株価は取引開始から100円以上値を上げるなど年初来高値に迫る勢いだった。ところが中国の突然の為替政策の発表を受け、午前11時過ぎに株価は急落。マイナスに転じた。株価はその後、200円以上、値下がりする場面も見られた。
株価下落の要因となったのは、中国の景気に陰りが見られることから、中国が自らの通貨の価値を一気に引き下げる「人民元」の切り下げという荒技に出たためだ。通貨が安くなれば、外国は中国の製品を安く買えるようになるため、輸出に有利になる。しかし、ライバルの中国製品が安くなれば、日本企業にとってマイナスになるとの懸念から輸出関連株を中心に売り注文が広がった。
また、中国の通貨の価値が安くなると中国人観光客による「爆買い」にも今後、影響が出るのではとの心配の声が聞かれ、小売り関連株も売られた。
市場は今後、今回の人民元の切り下げが日本経済にどの程度影響するのか見極める展開となりそうだ。
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