3日連続人民元切り下げ 中国、特異な“相場管理” 「国際秩序乱す」批判の声も
3日連続の人民元の切り下げに踏み切った中国は、為替相場を政府が一定の範囲内で管理する「管理変動相場制」を取っている。日米など主要先進国では、自由な取引で相場が決まる「変動相場制」が採用される中、国内総生産(GDP)世界2位の大国にもかかわらず、為替相場を自国に有利にコントロールする中国の特異性が際立っている。
新興国では、自国通貨高による輸出競争力の低下を防ぐため、輸出産業を保護する目的で自国通貨の為替レートを一定に保つ「固定相場制」を採用し、自国の経済規模が大きくなった段階で自由化に踏み切るケースが多い。
中国も2005年、それまでの実質的な固定相場制から管理変動相場制へ移行した。それでも中国人民銀行(中央銀行)が毎朝、人民元と米ドルの取引の基準となる基準値を発表し、その上下2%の範囲内でしか変動を認めていない。
過去1年間は利上げが予想される米ドル高に伴って人民元高になっていたため、8月中旬に突然、基準値の算定方法を変更し、3日連続で大幅に切り下げた。このため、市場では「経済大国の中国が自国の身勝手な都合で通貨安に踏み切るのは、国際秩序を乱す行為」(エコノミスト)と批判の声が上がり始めた。しばらく、国際金融市場は不安定な状況が続きそうだ。
Yafooニュース 転載 引用
産経新聞 8月13日(木)14時47分配信
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